拝啓ファイターズ様へ

ファイターズを中心に、他のスポーツや身の回りのことなど書いていこうというブログです。

 

ヒマなので書いてみるシリーズ

 


火曜日の試合を書くの忘れてました。
でもまぁどうせ書いたって、上沢がまずまず良かったぐらいしか書くことないんで書きません。
かわりに大河のことでも。



大河ドラマ『おんな城主 直虎』を見てます。
視聴率自体は振るわないのですが、正次ロスとか話題は作ってますね。
特に女性人気は高い気がします。
さて、私自身の評価はというと、いいかげんにしろって感じですかね。


まず、いちばん大事なものがこの『直虎』には欠けています。
それは何かというと『時代劇』です。
何言ってんのと思われるかもしれませんが、この直虎だけでなく、最近の時代劇は時代劇になってないんですよね。

時代劇って時代劇用の口調だったり所作だったり空気感だったりがあるんですよ。
そういうものが時代劇を時代劇として見させてくれるんですけど、この直虎に出てる役者が揃いも揃ってそういうことが出来ないのばっか集めてるんだこれが。
その中で時代劇らしい演技を寿桂尼の浅丘ルリ子がやってるんだけど、ひとりだけだから浮きまくってるっていうね。

三谷幸喜が売れてから多くなったんですが、劇団出身の舞台俳優を抜擢するパターンが多いんですよね。
今回も直虎の脇を固めてる人間はそういう人が多い。
だけど演劇と時代劇はまったく違って、演劇と同じように時代劇をやったところでダメなんですよね。
時代劇は時代劇用の演技をしないといけないから。
アニメの声優に有名俳優が使われるとガッカリするのといっしょ。
声の演技と映像の演技はぜんぜん違うから。
でもまぁ昔の俳優さんは声優やっても上手かったんですけどね。
マイクの性能が悪かったからほとんどアフレコやってたんで。

今回は特にムロツヨシがダメダメ。
たぶんムロツヨシワールドを期待して許してる演出が悪いんだけど、あのムロツヨシの演技を見て時代劇を感じる人は昔のしっかりした時代劇見てない人だけだよね。
かんかんかーんって何だよ。
周りの役者も口調こそそれっぽいけど、ほとんど現代劇。
もう評定の場面なんか友達の家に集まってワイワイしてるだけにしか見えない。
中野直之役の矢本悠馬も、役柄では武芸に長けた武士という設定なのだが、剣に重みがなく、棒を持って喜んでいる子供のようにスッチャカスッチャカ歩く。
武士に見えない。
剣を抜いて直虎を守る場面で人を切ったあと、腰にも声にも重みがないから、不良に絡まれた女を助けたケンカっ早い高校生にしか見えない。
もっとなんとかならんのかと思ってしまいます。

そして、これも大きな問題なのですが、スケール感、切迫感の無さですね。
直虎の開始当初にも言われてたことですが、人がナレーションベースで死んでいき、合戦シーンなんかまったく描かれない。
その結果、直虎が直面してる問題のスケール感がまったくつかめないんですよ。

この『直虎』の根っことなるストーリーは、どうやって井伊の土地や家を守るかでしょ。
その難しいミッションをこなしていくことで、直虎が成長していくところを描きたいわけじゃないですか。
だけど見てたらお父さんがリストラになりそうどうしようぐらいのスケール感なんだこれが。
これはもう脚本がダメなんですよ。

井伊の家を守るということは、井伊の土地を守るということで、井伊の土地を守るということは、井伊に住む人達を守るということでしょ。
攻める攻め込まれるとなれば、傭兵集団なんかいないんだから農民かき集めて合戦するわけですよ。
侍だけじゃ戦えないんだから。
そうなれば人はたくさん死ぬし難民も出る。
そんな重たいものを背負ってるのが直虎なんですが、こいつがまったくその重さを感じさせないんだ。
しかも家より男を選んだりする色ボケで、結果オーライが多く何も考えていない。
家や土地を失う恐怖とか、人が死ぬ恐怖とか、直虎から微塵も感じられないのが問題なんですよね。
だけどそれじゃマズいから身近な人間を殺して悲しみだけを視聴者に与える。
首だけの父親持ってきたり、好きな男なぶり殺しにされたり、自分を支えてきた男を刺して殺したり。
そりゃ主人公と身近な人間で、それなりに描いてきたヤツが死んだら悲しいに決まってるだろ。
でも身近な者の死と、戦国時代のへばりつくような逃げようのない死の恐怖とは別なんですよね。

なんで昔の時代劇にはそれができて、今の脚本家にそれができないのか考えると、やっぱり戦争を経験してるというのが大きいと思うんですよね。

先の見えない未来に突き進んでいく恐怖。
国を失う恐怖。
手にとって触れられるほど身近にある死の存在感。
そんな状況でも前を向いて生きていく人間の強さ。

そういう強烈な経験を脚本の中に練り込み、役者がその空気感を演じきることでスケール感と重みが出る。
その上で、戦いとは悲惨なものだ、勝っても負けてもむなしいだけじゃないかとやるから心に残る。
それが大河の良さじゃないですか。
だけど直虎にはそれが無い。
直虎から半径100メートルぐらいの中でトラブルが発生してる感じ。
でもクセの強い男がかんかーんって言ったり、ニヒルな男がニヤッと笑ったり、海賊が得意顔で鼻こすると丸く収まってしまう。
軽い。とにかく軽い。
見てるこっちに、やばいどうしようと思わせてくれない。
これぞホームドラマ時代劇という感じですね。
これはもう13代目の嫁が悪い。


時代劇は意外と何でもありなんですよ。
例えば刑事ドラマで昔はオッケーだったけど、今のドラマで刑事が拳銃でバキュンバキュンやったらリアルさが無いと酷評されるでしょう。
だけど時代劇なら忍者が高い塀をジャンプで越えていこうが、三味線の弦を相手の首に縛り付けて引っ張り上げて殺そうが、家康の影武者が天下を収めようが、盲目の剣士が大立ち回りで次々と相手を斬り伏せようが、魔界の力で復活した宮本武蔵が柳生十兵衛と戦おうが、乳母車に装着された機関銃で敵を皆殺しにしようがオッケーなんですよね。
マンガやアニメに近い。
時代考証とか、史実とかそんなくだらないものは二の次三の次でいいんですよ。
だけど、そんなハチャメチャな時代劇でも、時代劇の演技だけはしなくちゃダメなんですよね。
時代劇というベースがあって、その上で遊ぶのはかまわないんですが、時代劇というベースを取っ払って、現代風時代劇にしちゃうと、じゃあ時代劇じゃなくてもいいじゃないとなる。
だから直虎を見てるといつもこう思うんですよ。
朝の連続テレビ小説でやればいいじゃないと。


他にも仕事掛け持ちでやってて、時代劇の演技なんかに時間が掛けられないのはわかるのですが、岡田准一のようにしっかり基本から学んで時代劇に望むのもいいんじゃないかと思うんですがね。
仲代達矢が今の若い人は時代劇の芝居ができておらず、聞きにも来ないと嘆いていましたが、作り手も演じ手も時代劇に興味がないのが問題なのかもしれませんね。



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コンサどん

Author:コンサどん
スポーツが大好きな44歳(旭川・男)
おっさんの仲間入りを果たし、ちょっとうれしく思う道民です。

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